3年未満の就農者レポート

花苗生産農家:Hさん(島根県西部)

【家族】

家族 妻・娘(小学生)、父・母

【就農までの流れ】

高校卒業後、島根県立農業大学校に入学、花き専攻。
先進農家実習で斐川町のシクラメン栽培農家へ。そこで栽培の難しさや厳しさ、楽しさを学び、影響を受け、卒業後、同じ農家で1年間の研修を経て就農する。

【経営規模】

パンジー、ビオラなど約20種類の花苗や野菜苗のポット栽培。
管理・作業等1棟、育苗ハウス6棟、加温設備、出荷用トラック1台。
労働力:本人・父・パート2名

これまでに苦労したこと

家は元々、農業をやったことがないので、全てゼロからのスタート。
土地探しや資金調達にもひと苦労。計画を立てる段階で、普及部やJAに相談し指導を受け、土地・設備などを決めていきました。細かい作業などは苦にならないんですが、細かい計算や計画を作ることが苦手で、何度も投げ出そうとしたのを覚えています。
土地は、場所が田台にあるので風が強く、台風や大風の日はビニールが破れ、張り替えや改修が大変です。幸い、ハウスが潰れるようなことはないのですが、ビニールの張り替えも、風がない日にやらないといけないので、天気とのにらめっこが続きます。ビニールの張替え作業などは、よく関係機関に手伝ってもらい助かっています。
設備の購入資金は、就農当時、県の「いきいき産地づくり事業」から補助を受けました。

就農してからは、毎日の立ち仕事で足がパンパンになりました。腰への負担も大きいです。夏場はハウス内の温度も高く、暑さから逃げ出したくなります。ですから、午前中が勝負であり、朝早くから作業に取り掛かります。一度、足の怪我で入院し、しばらくベッドの上にいました。作業していた時と違って、身体を動かすことが少なくなり、もどかしさもあり、だんだん辛くなってきて、生産をやめたいと思ったこともありました。でも、当時の関係機関の方が親身になって付き合ってくれたお陰で、復帰することができました。

その方は補助事業の関係でお世話になり、人事異動で部署が変わってからも、たまに顔をのぞかせてくれましたし、その後を引き継いだのが新人さんでしたが、この新人さんもちょくちょくハウスを訪れては話をしたり、作業を手伝ってくれたり、と様子を見に来てくれました。「Hさんの花苗が市場に並んでいるのを見てみたい」と、休みをとって一緒に市場出荷に付き合ってくれたこともあります。
情報交換や農業に関係ない話などもするようになり、農家と職員と言うことではなく、友人として今でも付き合いが続いています。

現在、気をつけていること

「早く、きれいに、効率的に」がモットーです。

特に気を使うのは、水やり、土壌の管理、伝染性の病気などです。花に直接水をかけると傷んでしまうし、伝染性の病気は、土壌や外部から入り込んでくるので、土壌殺菌など気をつけています。基本中の基本ですが、作業の始まりと終わりは徹底して管理しています。この流れで、安定した市場出荷ができるように作業体系(流れ)を作っています。

就農を目指す人へのアドバイス

ゼロからのスタートは、かなりの労力と時間を必要とします。

農大時代は、傍らに先生や仲間がいました。多少の失敗も周りがカバーしてくれたり助けてくれたのですが、いざ、自分が主体となって動くには力がいります。最終的な判断は自分で考え、自分でしなくてはいけません。“ひとり"になるときもあります。

仲間の存在も大切です。近隣の農家さんや、前述の友人・趣味を通じて知り合った友人と、情報交換をしたり、一緒に飲んだり、遊びに行ったり。オンとオフを切り替え、楽しむことがストレスや疲れから開放されると思います。
とにかく勉強、とにかく相談することが大切だと思います。がんばってください。



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