Step3 どんな作物や動物を育てるの?
農業のイメージの具体化
すでにどんな農業をやりたいのか決めている人、あるいは迷っている人、また、農業はしたいけど何を育てたらよいか全く見当が付かない人もいることと思います。
農業といっても、稲作、野菜、花卉、果樹、畜産など多種多様な作目があり、作物によっては露地栽培のほか施設栽培や有機栽培など栽培方法も多様化してきています。また、農業は自然が相手ですからその年の天候に大きく左右され、災害に遭って収穫できない場合もあれば、鳥獣による被害に遭うこともあり、うまくいかない場合が多々あります。
農業をやるという意欲は勿論必要ですが、農業を始めようとするにあたり、自分がどのような農業経営をやりたいのか、なぜ農業をやりたいのか、あらかじめその目的を明確にする必要があります。その目的にそって考えてみると、自分の進むべきイメージが見え、選択肢が絞られてくることと思います。
農業の一例
▽土地利用型農業・・・米(水稲)
水田を利用して、米を栽培する形態。収入を得るためには大きな面積が必要で農業機械や施設等に大きな投資が必要となる。現在は、米離れによる消費量の減少から、転作作物として麦や大豆、路地野菜をその圃場で作る場合が多い。面積をまとめるには、地域の協力が必要である。
▽路地野菜・・・大根、ナス、ねぎ等
畑地や水田で数種類の野菜を組み合わせて収入を得る経営。米ほどの面積は必要ではないが、水利など条件のよい圃場が必要。露地栽培は作付け可能な野菜の品目や栽培期間が限られる。規模の小さいところでは機械化が進んでいないので複数の労働力が必要で、栽培や収穫、収量が天候に左右されやすい。
▽施設野菜・・・いちご、メロン、トマト、ほうれん草等
ビニールハウスや温室を利用して野菜を栽培し収入を得る経営。限られた面積で収益を得る農業で、面積あたりの収益性は高い。新規に始める場合はこの形態が多い。最近は水耕栽培も多い。しかし、施設等設備に多額の初期投資が必要となる。
▽花卉・・・菊やカーネーション等(切花)、シクラメン等(鉢花)、花苗
ビニールハウス等の施設内や畑地等の路地を利用し切花や鉢花を生産し収入を得る経営。施設等設備に多額の初期投資が必要となる。
▽果樹・・・梨、ぶどう、りんご等
苗木を植えて果実を収穫して収入を得る経営。木が成長し実が成り収穫が安定するまで数年を要するため、すぐに収入にはつながらない。始めるにあたっては運転資金面での余裕が必要である。
▽畜産・・・乳牛、和牛、豚等
牛、豚、鶏等の家畜を飼養し、家畜の仔や生産物(牛乳、卵)、その肉を出荷して収入を得る経営。設備(施設・機械)や家畜の導入費の初期投資が非常に大きく、新規に畜産経営を始める場合、糞尿の処理や臭い等の問題について、地域の理解を得ることが必要。
品目の決定
品目を決めるには、自分の労働力(年齢や体力)、作付可能面積(1人か複数か)、技術や初期投資に必要な金額などを総合的に考える必要があります。また、その地域によって盛んに栽培されている品目(特産品)があります。そのような品目は、その地域の気候や土壌にあっているため栽培しやすく、安定した品質で収穫ができ、生産部会等があり技術面や販売ルートが確立されている場合が多いので、定年後あるいは新規就農での栽培品目として最適です。
また、その地域ですでに農業をしている人の経営形態や新規就農した人の意見を参考にするとよいでしょう。
